入札・出品方法
『賢愚因縁経』断簡。聖武天皇(701-756)宸翰と伝わり、「大和切」とも呼称される。料紙は抹香を漉き込んだ香紙で、骨粉を漉いたとして「荼毘紙」とも呼んだ。
大聖武の特徴として、一字の大きさは他の古写経に比して最も大きく、『古筆大辞典』は「字形は端正にして結体は完好であり、点画は遵勁にして筆力が充実している。雄健にして博大である」と評する。天下第一の古筆手鑑と称えられる国宝・近衛家『大手鑑』の巻頭を飾り、手鑑作成の際は大聖武を巻頭に貼るという伝統の基となった。