古美術品に心惹かれるすべてのみなさまが、
等しく古美術を手にとれるようにしていきたい。
それが古裂會の想いです。
古美術品の売買市場は、
購入の機会もないうえ、適正な価格も不明だとして、
多くの方から敬遠されてしまいました。
けれど、古裂會は、
「開かれたオークション」という形式で、
どなたにでも古美術品に親しんでいただける場を
提供し続けてまいりました。
価値ある美術品を探している方へは
オークションで入札の機会を、
手持ちの美術品を
心ある愛好者へ譲りたい方へは、
オークション出品の機会を、
それぞれご用意しています。
悠久のときを経て味わいを深めた作品は、
美術書ほどの品質を誇るカタログで眺めるもよし、
「展示ケースのない美術館」とも呼ばれる
下見会で実際に触れるもよし。
古美術を次世代へ。
古裂會は、先人たちが慈しんできた古美術を
未来へ引き継ぐお手伝いをしています。
病室で、祖父と祖母が手を握り合っていた。
しわだらけの、でも、どこか誇らしげなその手。
農家として働き、冬には酒蔵に出た祖父。
家を守り、子を育てた祖母。
ふたりの手には、人生という名の物語が刻まれていた。
美しいものとは、きらびやかさや新しさだけではない。
時間を重ねたもの。使われた跡があるもの。
そこに、人の営みと歴史が宿る。
それはまるで、骨董の魅力と同じだと思った。
モノには、時が染み込んでいる。
人が使い、人が手放し、また誰かの手に渡る。
そうして受け継がれていくことで、命が続いていく。
私たちは、その橋渡しをする者でありたい。
まっすぐに。ごまかさず。正直に。
ものの美しさを、人の生き方と重ねながら、
次の世代へ、きちんと届けていきます。